富山・恋人の聖地『海王丸パーク』と、新湊の海の幸とお菓子

投稿日 2024-03-14 最終更新日 2024-03-22

このたびの能登半島地震の被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。一日も早い復興・復旧を願っております。

2月12日~14日に訪問した富山。今回は1日目、新湊方面をご紹介です。

2/12~14富山旅行記事順次アップ中です
ため息が出る美しさ、冬、絶景の立山連峰~富山・雨晴海岸~
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【富山県氷見市で味わう、旬のブリと立山連峰~2024~】
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万葉線に揺られて

東京駅を出発し昼頃富山駅到着。今回の目的はブリのほか、この時期限定のお菓子を買うことも目的でした。

富山駅到着後荷物を預けすぐさま『あいの風とやま鉄道』に乗り高岡に向かいます。
高岡駅のお土産処『銘店くるん』(Curun高岡)では高岡市や射水市のお菓子を中心にたくさんのお菓子を取り揃えています。目的のお店のお菓子も置いているのですが、生菓子は取り扱いがない様子。

お店に電話すると取り置きしてくださるということで!万葉線に乗り換えお店に向かいます。駅で買えるかお店に行くかによって2つのルートを考えていたのでこの日は完全に新湊で過ごすことに。

魅力的な万葉線

ガタンゴトン。

路面電車、いいですよね…。

街の中をガタゴトのんびり走っていくさまがたまりません。

万葉線には様々な種類が走っており、観光客に人気のドラえもんトラムもあります。

ゴトンゴトン、住宅地などをゆっくりと走ります

今回はかなり年季の入った車両で。
この車両、射水市出身の落語家・立川志の輔さんがずっとナレーションをされている車両でした。贅沢ですね~!

窓の隙間から眺める庄川の鉄橋も大変味わいがあります。絶景ポイントということで、ゆっくりと走ってくれます。

ちなみにこの万葉線。富山初訪問時は冬で雪が積もっており

「車がなくても冬でも主要観光地に行きやすい、そして楽しい!」ととっても感動しました。

住民の方の足でもあり観光客にとっても移動手段となる、とってもありがたい線です。

記事本題とは逸れますが万葉線の話は以下の記事がとても良いのでお時間ありましたらぜひ。

赤字鉄道、存続の秘訣は富山県「万葉線」で学べる(東洋経済オンライン)2023.2.22記事
https://toyokeizai.net/articles/-/653934

荷物預かりは富山駅で

富山は鉄道・路面電車・バスで主要観光地駅を巡りやすい土地。ただし各観光スポット同士の移動距離もそれなりにあるので、大きな荷物を持ち歩きながらというのはオススメしません。

富山駅を起点にする場合ホテルに預けられる人はホテルに預けてしまうのが良いかと思います。駅構内にもコインロッカーがそこそこありますが、キャリーバッグのような大型荷物はロッカーが空いていないことも。

オススメなのがお土産売り場『とやマルシェ』の中にある『O’CLOCCA by LO CCO』さん。荷物を預かっていただくこと、荷物を発送することができます。ただし発送は16~17時締切、荷物の引き取りは18時~19時頃までなので利用時には要確認を(※ネット上の情報にバラつきあり)。

O’CLOCCA by LO CCO https://toyama-stationcity.jp/shop/detail.php?id=212

穏やかな港町・新湊(しんみなと)

目的のお菓子屋さんは万葉線「第一イン新湊クロスベイ前駅」で下車し、10分ほど歩いていきます。

この日は本当にお天気が良く、まるで春のよう。青空と穏やかな海風でゆったりとした気持ちになりました。

どらやき、お餅、旬の果物菓子…おみやげにも最適『野村屋』

外観写真を撮っていなかったのですが…野村屋に到着!購入している間にも続々とお客さんが訪れ、人気のほどがうかがえます。

野村屋は店主さんが「自分が食べたい」と思うものを製造販売しているお餅&お菓子屋さん。創業53年、なんと開店時間は朝の7時というから驚きです。

取り置きしていただいたいちご大福のほかに、どらやきを2種類いただきました。

こちらの『いちごさん(いちご大福)』が本当に最高なんです…!

初めて食べたのは2016年だったでしょうか。
大粒のいちごにモチモチおもちと餡、そしてそれを覆うココナッツ。酸味、甘さ、食感とふわっと口の中で変化する風味。そのハーモニーがたまりません!

「東京への持ち帰りは無理だから!」と写真に載ってる数よりもっと買いました(笑)

季節限定のお菓子を購入するには直接店舗へ。夏にも伺ったことがあるのですが、そのときは果物を使ったくずバーを購入。暑さに焼かれた体にさっぱりと染み渡りました。

どらやきは富山駅『とやマルシェ』、高岡駅『銘店くるん』、そして野村屋オンラインショップでも購入することができます。

『富山ブラックどらやき』は『富山ブラックラーメン』をイメージした醤油バターの甘じょっぱいどらやき

香ばしさと甘じょっぱさがクセになります。

生菓子系以外はオンラインショップで購入もできますので、ぜひアクセスしてみてくださいね。

こんな人にオススメ!

果物系お菓子、どらやき、お餅好き

野村屋(季節限定以外はオンライン購入も可能)

住所富山県射水市本町3-6-4
定休日火曜
営業時間7:00〜17:00
ホームページhttps://nomura-ya.com/
オンラインショップhttps://nomuraya.theshop.jp/

漁港の美味しさ。朝食も楽しめる『きときと食堂』

さて目的のお菓子を購入し今度は昼食。以前朝食を食べた『きときと食堂』が意外と近いため海沿いを歩いて向かいました。

この『きときと食堂』は新湊漁港で85年以上続く『土屋鮮魚店』が営業されているお店。富山湾の鮮魚を扱い周辺のお宿にも卸しているという“間違いのない”お店です。

ランチ、大行列!

両隣りは定休日と貸し切り。
やはり港町に来たのでお魚が食べたい!ということで20分~30分並んで待ちました。

こちらにはワンコインで食べられる「まかない漬け丼」があり、以前朝食でいただきました。とってもお得で贅沢です。

今回は「食べる、富山の魚介をいっぱい食べる、いっぱいお金を使う」と決めていたので白エビとカニの丼と海鮮丼を注文。

贅沢です、とっても贅沢。そして美しい…

いやもう美味しいのなんの!

白エビのとろける甘さ、カニの広がる香りと「カニ!」感、たまりません…!

もう本当に大満足!あっという間に平らげてしまいました。

「きときと」とは?

ちなみにこの「きときと」。富山県内に入るとあちこちで見たり聞く言葉です。「きときと」とは富山弁で「新鮮な」という意味。響きも良くてすぐ覚えてしまいますね。

こんな人にオススメ!

美味しい海鮮丼、早朝朝ごはん

きときと食堂

住所富山県射水市八幡町1丁目1100
定休日水曜日
営業時間5:30~14:30(ラストオーダー14:00)
ホームページhttps://kitokitofish.jp/kitokito/

入店時消毒、テーブル仕切りアリ、店員さんマスク着用

2024年3月2日より一部店舗営業再開!『新湊きっときと市場』

続いて海王丸パーク方面へ歩いて向かいます。

途中には『新湊きっときと市場』が。こちらはカニを食べに何度か訪れたことがある場所。カニの時期はとっても賑わいます。

1月1日以降しばらく休業されていましたが

2024年3月2日に一部店舗の営業が再開されました!

能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県能登地方。旅行前は氷見の被害も伝えられ始めておりましたが、新湊のことはあまり情報が伝わってきておりませんでした。

しかし「営業が再開できない」という時点で深刻な状態であることが想像できます。観光が復活できるよう地元や復旧作業関係者の方々の多くの方のご尽力があったことも。

訪問は2024年2月12日。こちらに何度か訪れたことがある身として、この場所の以前の状態を知っている一人として写真を一枚記録として掲載させていただきます。

液状化現象というのはここまで風景を変えるものかと本当に驚きました。

ここ、ちゃんと綺麗に整備された駐車場&道路だったんです。このほかにも道路に砂が覆いかぶさってるように見えたりボコボコに歪んでいてどれほどの力が加わり溶けるように変わったのか…言葉がありませんでした。

この日も『新湊きっときと市場』周辺では水道管や駐車場の復旧工事が行われていました。訪問日から約3週間。一部店舗再開ということで改めてご尽力に頭が下がるとともに、再開の喜びとお祝いを申し上げます。おめでとうございます!

『新湊きっときと市場』に、新湊に、たくさんの賑わいが戻ってきますように。

美味しいカニとか、カニと合う日本酒とか

『新湊きっときと市場』は看板の通り

“新湊といえば=カニ!”

なのです。

2020年訪問時より1枚

カニを食べに来てすごい勢いでカニをおかわりしました(笑)。その当時隣の席の海外からのお客さんもビックリするほど何杯もカニをおかわりしていたのをよーく覚えています。

ちなみにカニに合う、カニのための日本酒も販売していたり。牡蠣のお寿司もいただいたり。とにかく”食べる”ことを目的に行かれるのがオススメです。

こんな人にオススメ!

海鮮、カニ!、おみやげ

新湊きっときと市場

住所富山県射水市海王町1
営業時間9:00~15:00
※2024年3月14日時点。今後営業時間が変更になると思いますので、来訪前に必ずホームページからご確認ください
ホームページhttp://kittokito-ichiba.co.jp/

恋人の聖地、『海王丸パーク』

新湊きっときと市場からさらに歩いて15分ほど、何度も外観を見てきた海王丸パークに到着です。

海王丸と新湊大橋、そして背景に広がる立山連峰(この日はちょうど雲に隠れています)。この風景も”富山の景色”としてよく知られているのではないでしょうか

バレンタインウィークの海王丸

この日は海王丸バレンタインウィーク。なんと2人だと1人分の乗船料が無料になったり先着でチョコレートのプレゼントがありました(当日は既に配布終了)。

バレンタインウィークに恋人の聖地か~。海に船、ロマンチックなデートスポットだしね!

…などと、実はそんな「いかにもデートスポットだし」という安直な理由ではないのです。

実は船の誕生日と言われる進水。海王丸が進水したのが1930年2月14日。

2月14日といえばバレンタイン!ということで、海王丸の誕生日+バレンタインでバレンタインウィークが行われているのだとか。

海王丸は、商船学校の練習船として、誕生した帆船です。
昭和5年(1930年)2月14日に進水して以来、59年間に106万海里(地球約50周)を航海し11,190名もの海の若人を育てました。
海王丸パークでは、この海王丸を現役当時の姿のまま、公開しています。

海王丸パーク http://www.kaiwomaru.jp/kaiwomaru/

今年で94歳。現役当時のままの姿で展示とは凄いですよね。

海王丸に乗船し”船”を堪能

いよいよ、今まで遠くからしか見てなかった海王丸に乗船!

大きな船に乗るという経験があまりなく練習船というのは初なので、とてもワクワクします。お天気も良かったのがさらに嬉しいですね。

帆船を見上げる景色、いいですねェ…。

船って、外から見ているのと中に入るのとでは全然広さの感覚が違いますよね。

学生と士官の部屋の違い、質素さと豪華さ、キッチンは学校の給食室みたいだな~とか色々と違いを楽しみました。

ま、まだ部屋が!こんな部屋が!こんな設備が!

と驚きまくりです。

4人部屋。これ何にも物がないと「結構広いな…」という感想になるのですが、隣の4人部屋には服やヘルメットなど装備品が置かれておりそれだけでももう「結構狭いな…」となりました。私物を置くことはほぼムリなスペース。大変です。

戦前に作られた船が、戦後 海外在留邦人の帰還輸送業務を行いその後日米修交百年祭など平和の祭典に参加し現役引退。激動の時代と人を見てきた船なのですね

展望デッキからの絶景

広場を抜けて展望デッキへ。この日も相当にお天気が良いのですが、立山連峰はギリッギリ、ギリッギリ見えるけど見えない…!

それでもこの突き抜ける青空と間の白い雲(&立山連峰)と海の青のコントラストの美しさに「富山に来たぞー」と実感します。

展望台から港を臨みます。コントラストが美しい…。

この2月に今年初めて帰省されたであろう方が近くにいらっしゃったのですが、「育った富山のこの風景は特別だ…」としみじみ呟いていらっしゃるのが聞こえました。

日本海交流センターでは世界の船の模型も見ることができます。中世の海外の船などはファンタジーの船が目の前にあるようで興奮しますよ!

こんな人にオススメ!

どなたでも!船好きは一度

海王丸パーク

住所富山県射水市海王町8番地
定休日水曜日(※祝日の場合は翌木曜日定休) / 12月29日~1月3日 / 船体整備期間(年2回)
営業時間9:30~17:00
※海王丸への乗船は公開終了30分前まで
※乗船時間帯は季節によって変動アリ、要事前確認
ホームページhttp://www.kaiwomaru.jp/

マスク着用推奨、消毒設置有

冬の旬を楽しむなら、交通は”富山ぶりかにバス”がオススメ

富山湾の美味しいブリやカニ。その旬の時期には氷見~新湊~富山を結ぶ便利な”富山ぶりかにバス”が走っています。2023年度は2023年10月1日~2024年3月31日まで運行

電車や路線バス、万葉線を使い、海沿いや街中をのんびり楽しむのもオススメですが、曜日や時間帯によっては待ち時間が長かったり座れないことも。

名前のとおり、漁港の食を楽しむにはこの”富山ぶりかにバス”を利用するのがオススメです。

今回は海王丸パークから富山駅まで片道一人30分でゆったりと揺られて帰りました。

お昼は氷見漁港か新湊、海王丸パークをゆっくり見学して15時半頃出発すると16時半頃富山駅へ到着。などなど行き帰りに合わせて利用しやすいバスです。

2023年度ぶりかにバス

■富山ぶりかにバス(富山地方鉄道のサイト)
https://www.chitetsu.co.jp/?p=19029

■ぶりかにバスチラシPDF(射水市のサイト) https://www.city.imizu.toyama.jp/appupload/EDIT/121/121699.pdf

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【富山県氷見市で味わう、旬のブリと立山連峰~2024~】
https://tripnote.treesgarden.com/himiburi2024/

訪問 2016年2月ほか(本記事の訪問日は2024年2月12日)