クラシックな「時」を楽しみながら~喫茶で楽しむ京都~

投稿日 2018-12-01 最終更新日 2021-05-08

神社仏閣の多さや伝統文化、伝統行事、文化財などなど日本の「和」を代表する街・京都。実は珈琲の消費量が日本一(そしてパン消費量も日本一)という、喫茶文化も盛んな街なのです。

全国的にチェーン系のカジュアルなコーヒーショップが増えているなか京都には今も純喫茶が多く、こだわりのコーヒーとともに心地よい空間を味わえます。

既に数々の雑誌などでも紹介されておりますが、今回はオンリーワン喫茶室4つをご紹介させていただきます。

ウインナーコーヒー発祥の店といわれる「築地」

賑やかな四条河原町。その路地を曲がったところにある「築地」はすぐそこが大通りだとは思えない程静か。

古い調度品や昭和のカラフルなタイル、外国を感じさせるような作り。ここだけ時が止まったかのような、雰囲気たっぷりの空間が広がります。

こちらはウインナーコーヒー発祥と言われるお店。

まだクリームが手に入りにくい時代に、初代の方があえて純正のクリームにこだわって作られたのだとか。
ウインナーコーヒーといえばホイップクリームのイメージがありましたが、こちらでいただいてみるとそのコクに驚きます。

ぜひ一度ご賞味あれ。

築地

住所 〒604-8026 京都府京都市中京区米屋町 河原町四条上東入
電話 075-221-1053
営業時間 11時00分~21時30分

宝石のようなゼリーポンチと、青の空間

お店のドアを開いた途端に違う世界に入り込んだ気分。まるで夜のような、海のような心地よさ。
“ソワレ”とはフランス語で「夜会」・「素敵な夜」という意味なのだそうです。
開店と同時にあっという間に満席になってしまうという店内には、楽しそうなおしゃべりの音がざわざわと心地よく響きます。

こちらの看板メニューは何といってもゼリーポンチ。シュワシュワとしたソーダの中にカラフルなゼリーがぎっしりと詰まっています。

浮かび上がる炭酸がまるで星の煌きのようで、ずっと眺めていたくなるようなそんな“宝石箱”です。
他にもこのカラフルなゼリーを使用したメニューがたくさんありますよ。

ちなみに店内は「女性がきれいに見える灯りを」という創業者のご友人の染色家のアドバイスで青い照明になっているのだとか。なんとお見合いの場に使われていたこともあったそう。
このお店は数々の夫婦誕生を見守ってきたのでしょうね。

喫茶ソワレ

住所 〒600-8001 京都府京都市下京区真町 西木屋町通四条上る真町95
電話 075-221-0351
営業時間 13時00分~19時30分
定休日 月曜休(祝祭日の場合は翌日休)
ホームページ http://soiree-kyoto.com/

喧騒を離れてドーナツと共に味わう六曜社

こちらもまた賑やかな河原町三条にあるお店ですが、地下に入るとその喧騒からあっという間に落ち着いた空間へと入り込みます(バー営業もしているため、喫茶目的で地下に入れるかは時間帯や混雑具合によるようです)。

あたたかなランプに木材、革張りのソファ。シックな作りが心身ともにリラックスさせてくれる空間です。

六曜社の看板メニューはドーナツ。これを目当てに訪れる方も多いことでしょう。
ちょっとしたおやつに、さっくりとしたドーナツとコーヒーの相性が最高です。コーヒーがドーナツを、ドーナツがコーヒーを引き立てます。

ドーナツ、もしかしたら1つじゃ全然足りないかもしれません(笑)。

六曜社

住所 京都府京都市中京区河原町三条下ル大黒町36 B1F
電話 075-241-3026
営業時間 12:00~18:00 [バー] 18:00~23:00

珈琲は、ぜひとも絶品の洋菓子と。フランソア喫茶室。

昭和9年創業という「フランソア喫茶室」。豪華客船のホールをイメージしてつくられたのだとか。

フランソアさんはスタッフの皆さんの給仕姿にもレトロを感じます。

フランソアは洋菓子にも大変力を入れているようで、様々な種類のケーキがあります。オススメはチーズケーキ。濃厚なのにさっぱりとしていて、「こんなチーズケーキ食べたことない…!」と感動いたしました。

またフランソアの「マカロン」は、今の私たちが想像するマカロンとは全くの別物。「一体どんな?」と気になる皆さま、ぜひ頼んでみてくださいね。

フランソア喫茶室

住所 〒600-8019 京都府京都市下京区船頭町184 四条下ル, 西木屋町通
電話 075-351-4042
営業時間 11時00分~23時00分
ホームページ http://www.francois1934.com/index.html

今回ご紹介した4店は先斗町や祇園へと続く四条河原町界隈にあります。
京都の喫茶は遅い時間まで営業している場所も多く、お座敷や食事処とならび「喫茶」も大切な社交の場だったことが伺えますね。

ただし、京都の純喫茶は分煙がされていないところがまだまだ多いのが「古き良き」の残念な部分でもあります。これから先、分煙がされていくと良いな…と思っております。

もちろん、京都にはまだまだたくさんの純喫茶が。また新しい喫茶室も増えており如何に京都人が珈琲を愛しているのかを感じることができます。

喫茶店巡りも京都の楽しみの一つ。ぜひ、あなたのお気に入りの喫茶店をみつけてみてくださいね。