投稿日 2024-01-01 最終更新日 2024-01-01
2023年前半を彩った朝ドラ『らんまん』本当に良かったですね!
モデルとなった牧野博士の出身地、高知県はまだまだ牧野博士フィーバー。
物語に登場する人々の生き方、幕末から昭和へと歴史的な大転換点が何度もある激動の時代、そして「植物」が多くの人にとってとても身近で親しみやすいものだったことなどなど、『らんまん』の魅力を数え出したらキリがありません。
年末の総集編では、改めて名作として長く語り継がれていく作品になるだろうなあと再確認しました。
さて、最終回を迎え1か月が経とうとしていた頃、SNSで流れてきた『らんまん』関連情報が。
もう一度「らんまん」パネル展、明日まで練馬区役所でやってます!(by 東京都練馬区アカウント)
ドラマ公式も呟かなくなったタイミングで見逃しかねない情報が!しかもその投稿を確認した日の前日から翌日までと言うビックリなタイミング。
な、なんという短期間…、そして平日。
しかも植物レプリカの展示もあるということ。
『らんまん』にハマった一人として植物のレプリカは絶対に拝見したい!なんとしてでも行かねば!
と仕事を中断しすぐさま行ってまいりました。
Contents
牧野博士ゆかりの地・東京都練馬区
東京都練馬区は牧野博士が関東大震災後移り住んだ地。
邸宅跡は現在練馬区立牧野記念庭園として愛されています。(牧野記念庭園訪問の記事はこちら)
会場である練馬区役所は西武池袋線・都営大江戸線練馬駅出口から約10分ほど。
正面入り口の広く高いエントランスでどどん!と展示されていました。
本物と見分けがつかない!ドラマで使用された植物レプリカ
一番見たかったもの!それがドラマで使われた植物のレプリカです。
万太郎が実際に触る植物はレプリカを作成して撮影したのだとか。単純に思いつくだけでも凄い数ですが…
後から「植物ってレプリカだったの?」と驚くほど、ドラマは本物と見紛うものばかり。
ほ、本当にレプリカなんですか!?
実際目の前にしても疑ってしまうほど、絶妙な色味、瑞々しさ、葉脈に根など実に生命っぽさがあります。
特にムラサキカタバミやヒルムシロなど、それぞれと同じ科の植物を実際見たことがある身としては穴が開くほど凝視しても「(本物かレプリカか)わからん…」と唸ってしまいました。
プロの技術って本当に、本当に凄いですね。
こちらは本物のスエコザサ。牧野植物園からやってきたものです。
人物やセットの細かい設定資料にワクワク!
『らんまん』のキーカラーは黄色と濃いピンク。とても華やかで、元気をもらうカラーです。
花がいっぱいなのも、晴れやかな気分になりますよね。
キャラクター設定もとても可愛いです。
見たかった昔の渋谷
現代の東京では渋谷はとても発展している巨大な街。
ところが『らんまん』では、スエ子さんが店を買うまでまだ名前もよく知られていない街でした。
ドラマの中で渋谷のいいところを発見していく様子が描かれそれを地図にしていましたが、それ、ぜひ見たいと思っていたんです。
今の地図をなんとなく頭に浮かべながら「まだ大都会になる前の渋谷」を想像してみます。
今残っている神泉湯という浴場の碑、古くからあるうなぎのお店、神社の場所。
今からは想像できない、明治の頃まだ田舎だった渋谷の姿を想像して不思議な気持ちになりました。
思い出深い場所たち。セットの設定も本当に細かくて見入ってしまいました。
博士の生涯と章ごとのドラマの歴史
牧野博士の生涯を紹介するパネルも。
ドラマ終了後改めて振り返ると一層人物関係も整理されて理解しやすく、ドラマの外側の出来事も垣間見えたりします。
『らんまん』歴代ポスターも。
幕末・土佐から始まること、お名前と植物学者ということだけ知っている方の物語――ということで本当に毎日ワクワクした日々を思い返します。
平日の区役所という本当に限定開催でしたが、ひっきりなしに人が訪れておりました。地元の方以外も多そう。
練馬区のキャラクター「ねり丸」と、国立科学博物館のミニ展示と特別展
練馬区は「練馬だいこん」の産地。練馬だいこんをモチーフにした可愛いキャラクター「ねり丸」が色々PRしておりました。
練馬だいこん、練り込んであるお菓子は知っているのですが、実物を見たことがなく。
後日、上野の国立科学博物館の特別展『和食展』でその大きさを知ることができました。
練馬だいこん、すごく大きい&長かったです…!
上野・国立科学博物館「牧野富太郎と植物を観る眼」展もぜひ!
ちなみにこちらも本当に短期間ですが、国立科学博物館で2024年1月8日まで牧野富太郎さん関連の史料や上記で紹介した植物のレプリカ、ドラマで使用した植物画などが見られます。
限られた日程となりますが、ご都合つく方はぜひ!
同時開催の、小学生~一般の方が描いたボタニカルアート展も大変見ごたえありました。
ミニ企画展「牧野富太郎と植物を観る眼」 https://www.kahaku.go.jp/event/2023/12makino/
富士山と、牧野博士に関する資料
練馬区役所の上にはハーブ園が屋上でのんびりと過ごすことができます。
この日はお天気が良く、
なんと富士山を望むことができました。
牧野博士が愛した練馬の地には、今多くの人が住まれています。
練馬区人口は23区で2位。令和5年12月1日時点で約74万人が住んでいるそう。
また最上階にある資料室には牧野博士関連の本や絵本が置かれており誰でも閲覧することができます(撮影不可のため写真はありませんが、博士のことを知るにはとてもいいコーナーがあります)。
牧野博士の真っすぐな植物愛。東京・練馬「練馬区立牧野記念庭園」
『らんまん』は時代そのものの変遷だけではなく、今住んでいる東京の景色の変遷もたくさん見せてくれました。全国津々浦々あちこちの山にも行った記録が、今も残っています。
自分たちの日常やそこに咲く花や草にふと、牧野博士や大勢の植物学者・植物好きの人々が繋いできた想いの気配を感じます。
どこかであの作品世界の住人達と、或いはモデルとなった研究者の方々と繋がっている感覚が、ちょっと嬉しくそして一層「身近」に思う所以なのかもしれません。
練馬区役所
住所 | 東京都練馬区豊玉北6丁目12−1 |
ホームページ | https://www.city.nerima.tokyo.jp/ |
訪問日 2023/10/25