江戸と幕末の香りを感じる、東京・世田谷てくてく散歩

投稿日 2021-11-10 最終更新日 2023-07-18

思い立ったが吉日。
というのができるようになってきてとても嬉しい今日この頃です。お天気にも恵まれたのでいつ行こうか思案していた、世田谷区は松陰神社に久しぶりにお伺いしました!

のんびり揺られて世田谷線

京王線下高井戸駅下車、世田谷線に乗り換えて向かいます。

のんびりとガタンゴトン揺られながら、最初の目的地「松陰神社」に向かいます。
住宅街と住宅街の間を走る世田谷線。都内では大変珍しい軌道線で、ほのぼのした空気が流れています。

軌道線とは

一般道路上に敷設したレール上を走る電車。一部専用軌道を走ることもある。各地の路面電車等はこの軌道線に属する。

コトバンクより

ちなみに都内に残る軌道線は東急世田谷線と東京さくらトラム(都電荒川線)だけなのだとか。貴重です。

久しぶりに乗るので乗り降りの仕方を忘れかけてしまいましたが、入口で一度電子マネーをかざすだけ!
降りるときはそのまま降りて大丈夫です。

萩の松下村塾を模した“松下村塾”も。地元に愛される松陰神社

松陰神社は幕末に多くの志士を輩出した松下村塾の師であり思想家であった吉田松陰先生を祀っている神社。出身地である山口県萩市と東京都世田谷区の二箇所にあります。

世田谷線「松陰神社前」で下車し、商店街を歩いて約3分ほど行くとあります。

2020年、2021年は中止となりましたが、例年10月下旬、吉田松陰先生の旧暦命日(安政6年10月27日)に近い土日に合わせ萩・世田谷幕末維新祭りが松陰神社と商店街を中心に開催されています。
物産展、扮装パレード、ステージイベントや物産展など大変盛り上がる時代祭りのひとつです。

地元の方、歴史好きがひっきりなしに訪れます
感染症対策で各社の手水舎には花が生けられていることが多くなりました
快晴の空。七五三もいらっしゃいました

境内には萩にある松下村塾を模した“松下村塾”があり、幕末の時代に思いを馳せることができます。

ホームページによれば土日祝のみ雨戸開放とありましたが、この日は平日でしたが雨戸が開放されており、奥の方まで伺うことができました。生け花がこれまた美しく、講義を受けている一人一人にも見えるような気がしたり。
こういう雰囲気の中で松下村塾の面々は講義を受けたり日本の将来について語り合ったりしたんだろうな…と想像することができます。

萩市の松陰神社は当時のままそのままの松下村塾がありますので、機会がありましたらぜひ訪れてみてください。

時間帯的に天からの光が降り注いでしまう松陰先生。松下村塾側を向いて座しておられます。

境内には伊藤博文氏らによって千住小塚原回向院(松陰先生の刑場の地及び最初の埋葬地)より改葬された松陰先生の墓所及び烈士の墓所があります。

こちらにもぜひお参りくださいませ。

松陰神社

住所〒1540023 東京都 世田谷区 若林4-35-1
参拝可能時間午前7時~午後5時(通年)
アクセス東急世田谷線「松陰神社前」駅下車 徒歩約3分
ホームページhttps://www.shoinjinja.org/

憧れカフェな佇まい、旭屋パーラー

松陰神社のすぐ斜めにある素敵な佇まいの喫茶店。植物が窓をつたっているような雰囲気、良いですよね。

扉をくぐるとこじんまりとしつつ、なんとも居心地の良い距離感と空気感。
それぞれが自分一人の時間に向き合う穏やかな空間でした。

コーヒーやパフェも悩みましたが!メニューには「生搾りレモンスカッシュ」の文字が。

喫茶店のレモンスカッシュ…それは特別な響き。

レモンスカッシュと、お昼がまだでしたのでハム&クリームチーズサンドをいただきました。

厚めのクリームチーズが焼かれたパンに挟まって口の中でとろけていきます。ポテトサラダやミニサラダのドレッシングも大変美味しい
そして“生”の酸っぱさを感じるレモンスカッシュ。少しずつシロップを足しながら堪能いたしました。

こちらのパーラー、季節ごとのパフェもとても人気のよう(ものすごーく迷いました)。
パフェ自体をお目当てに再訪したいものです。

旭屋パーラー

住所〒154-0023 東京都世田谷区若林4丁目16−13

かやぶき屋根や施設に歴史を感じる世田谷代官屋敷

世田谷には今も江戸そのものを感じられる場所があります。
都の史跡ともなっております世田谷代官屋敷。

世田谷代官屋敷は、江戸時代中期以来、彦根藩世田谷領20ヵ村の代官を世襲した大場家の居宅兼役宅で、大場代官屋敷とも呼ばれています。大名領の代官屋敷としては都内唯一の存在であり、その由緒により、昭和27年(1952)11月3日、「都史跡」に指定されました。

世田谷デジタルミュージアムより抜粋

“大名領の代官屋敷としては都内唯一”という本当に貴重な建物。

なんと無料。座敷に上がることはできませんが、主屋の台所に入ることができ、天井や部屋の奥の方を見ることができます。

お白洲の門や玉砂利の後も残っているんですよ。

世田谷代官屋敷

住所〒154-0017 東京都世田谷区世田谷1丁目29番18号
拝観料無料
アクセス東急世田谷線「上町」駅下車徒歩約5分
ホームページhttps://setagayadigitalmuseum.jp/kyoudo/daikan/

井伊家の墓所と招き猫のお寺、豪徳寺

世田谷代官屋敷より20分ちょっと歩き、招き猫で有名な豪徳寺へ到着。すっかり夕方です。

夕陽に照らされる門に趣があります。とても静かな境内です。

こちらは彦根藩主井伊家の菩提寺でもあり、大老・井伊直弼公の墓所があります。

寛永10年(1633年)世田谷区が井伊家所領となったのを機に弘徳院が菩提寺として取り立てられ、直孝氏没後縫合にちなみ「豪徳寺」と寺名を改め、以降井伊家墓所として江戸で亡くなった藩主や家族が埋葬されたとのこと。
長い長い歴史がありますね。

なんと、にゃーにゃー鳴きながら猫が近づいてくるではありませんか!
「招き猫」のお寺で猫さんに会うとはなんと縁起の良い!

商売上手な猫さんにお応えして、招福猫児(しょうふくねこ)をいただいてまいりました。

招き猫がいっぱいの招福殿は改修工事で見ることができなかったのですが…本物の(?)招き猫に会えたのでなんだかとてもラッキーな気分でした(笑)。

どんどん秋になっていきます

大谿山 豪徳寺

住所〒154-0021 東京都世田谷区豪徳寺2-24-7
拝観時間6:00~18:00(3月下旬〜)
6:00~17:00(9月下旬〜)
アクセス東急世田谷線「宮の坂駅」から徒歩5分
小田急線「豪徳寺駅」から徒歩15分
ホームページhttps://gotokuji.jp/

後から言われましたが、松陰先生と井伊直弼公という“安政の大獄”に関連する散歩でもありましたね…!
秋晴れの中でのんびりと江戸幕末を感じながらの世田谷散歩でした。

こんな人にオススメ!

歴史好き、お一人様、友人、夫婦、カップル

訪問日 2021年11月ほか